揺るがぬ心 ― 武道の精神を生きる

2025/10/24


 

現空研の理念は、空手という伝統的な武道を礎としつつも、特定の流派や固定化された形式にとらわれず、現代社会にふさわしい“新しい武道”を追求することにあります。

武道は単なる技の習得ではありません。

心を磨き、人を尊び、社会の中でよりよく生きる力を養う営みです。

 

その歩みの中で私たちは「守・破・離」の精神を重んじます。

伝統を守り(守)、やがてその枠を破り(破)、最終的に自らの境地を切り拓いていく(離)。

 

この過程は決して容易ではありませんが、だからこそ深い学びと成長があるのです。
現空研は、伝統を尊重しながらも革新を恐れず、流派の壁を超えて学び合い、またインターネットを活用するなど、現代社会に応じた工夫を取り入れています。

 

これは単なる形式的な試みではなく、「礼節を基盤とした人間形成」という武道本来の目的を、より広く深く実現するための挑戦です。
しかしながら、現実の社会は常に理想的とは限りません。

 

時に外部からの低俗な行為を目にすることがあるかもしれません。

そうした場面こそ、武道の精神を実践する機会であると私たちは考えます。

 

私たちはそれに対して 「動じず・流されず・建設的に」 向き合う姿勢を大切にします。
感情的に反応するのではなく、冷静に受け止め、毅然と立ち、そして次へとつながる建設的な対処を選び取る。

 

そこにこそ、武道を学ぶ者の真価が表れるのです。
逆境や不快な出来事は、避けるべき障害ではなく、自己修養の糧となる試練でもあります。

 

揺るがぬ心を養う場として、それを前向きに受け止めることで、むしろ己の精神はさらに鍛えられていきます。

武道とは、力で相手を押しのけることではなく、自らの心を制御し、周囲をより良き方向へと導く力を培う道なのです。

現空研は、この「揺るがぬ心」を育てる場でありたいと願っています。

伝統と革新を両輪とし、礼節を軸に据え、外部からの試練さえも自己を高める契機とする。

 

こうした姿勢こそが、武道を現代に生きる私たちにとって、かけがえのない力になると信じています。
これからも私たちは、空手を通じて「心・技・体」を磨き合い、仲間の人生を豊かにし、そして社会に誠実さと活力を広げていく存在であり続けたいと考えています。


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