ヒット カウンタ

100の理屈より1の実践

 
多くの方からメールをいただいておりますが、その殆どに直接のお返事はできておりません。
なるべくお返事を書くようにはしていますが、返事のしようがないものも多いのです。

今回はその中でも特に若者にメールの返事を兼ねてアドバイスをお送りしたいと思います。

最近は小、中学生や高校生もインターネットのできる環境が整ってきたのか、びっくりするくらい低年齢の子供たちからメールをもらうこともあります。
数からいえばやはり高校生からのメールが多いのかな。

ただ、「ゲーセンでヤンキーに因縁つけられた、今度会ったらボコボコにしてやりたい」とか、
「センセーできにくわないのがいるけどガタイがでかくてかないそうにないのでカラテをおぼえて・・・してやる」
といったものもありました。

何を言いたいのか、何のためのメールか首をかしげたくなります。
こういうメールは自己紹介などはまったくなく殆ど匿名です。

もちろんまじめなもののほうが多いのですが。
まじめなもののほうの代表は、トレーニング方法の具体的な質問や意見です。

ただちょっと鼻につくものもある。
最近の学校の指導方針で自分の意見や考えを持たせるというのが功を奏しているのかもしれませんが、殆ど実践したことがなく、頭の中で考えたことだけで意見を言っているケースです。

自分で「一年間これを続けたけど期待したような成果を得られない、問題はどこにあるのでしょう」といったものであれば良いのですが、「○○さんのトレーニング本でこんなことが書いてあった、これはいい方法でしょうか」、とか、「私は腕立てや懸垂では筋力がつかないと思います」、とか。

そういったことを何も実践したこともないのにとうとうと論ずるものは、実践している者を大勢見ている身としてはいささかうんざりしてきます。

おそらく、戦前の「だまって教官の言うとおりやれ」、といった軍隊式訓練に対する反発を色濃く反映している戦後教育の影響ではないかと思われるのですが、頭でっかちの子供たちが多すぎるというのが実感です。

根性さえあれば何でもできる式の根性一辺倒か、なんでも屁理屈をこねまわす頭でっかちかの両極端が多い。
もっとも、バランスのとれた考えで黙々とトレーニングを実践し成果をあげている人はめだたないだけかもしれませんね。

私は、誤解を恐れず言えば、100の理屈より1の実践ということをまず提案したい。

これは武道に限ったことではありません。
例えば、カメラにしてもパソコンにしても車やオートバイでもいいです。

手元に一台ある人と無い人では理解の次元が違います。
パソコンを一回もさわったことのない人にインターネットの原理や応用をいくら説明しても、限界があります。

分からないなら分からないでも良いんですが、知ったかぶりでうんちくをたれる人がこまるのです。
武道やそれに関するトレーニングはまず、これと思った方法を実践してみる。

結果が出るには、最低でも一月や二月はかかります。
筋力に関しては最低半年から一年くらいは続けて、データを取って判断してほしい。

これくらい続けると、目からうろこといった感じを誰でもある種の確信として感じ取ることができます。
これは実践した私自身と私のアドバイスで実践したり、しなかったり多くの会員たちを見てきた経験から自信を持って言えることです。

本当のアドバイスはここから始まります。
この「やればできる、やった分の成果を感ずることができた」という結果(希望や期待ではなく腹の底から、本心から同意できる実感)をまず持っていただかないことにはアドバイスは意味のあるものになりません。

高度な理論やアドバイスを与えるにはこれからでも遅くないのです。
一日5分のトレーニングさえ続けられない子は、問題点はまさにそこにあるのですから。

伸びる子はまず素直に実践する子です。
屁理屈を言う子は、だいたい実践がともなっていません。

宿題やってこない子が言い分けをいろいろ言うのと似てるかな。
これは私自身も経験ある。(強い自戒と反省をこめて)

トレーニング本を読み漁ったり、メールで自説を展開するのも自由ですが、私はまず小さなことから実践するという癖をつけていただきたい。
若ければ、自分を実験台にしていろいろなトレーニングを試すこともできます。

最初のきっかけや基本的な誤りがないようにするアドバイスならいくらでも差し上げたいし、私のホームページ自体もそうした声になるべく答えられるよう配慮したつもりです。

100の理屈より1の実践
そして継続は力です。


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